大池病院たより

2022年10月25日

令和4年 夏祭り

夏祭り

まだまだ夏真っ盛りの 8 月 25 日(木)。当院では大池夏祭 りを開催しました☆
今年は、作業療法課、看護部、栄養課を中心に事務部や 医療相談室にも協力してもらい、初めての【模擬店スタイル】に挑戦しました。

どんな模擬店にしたらたくさんの患者様に召し上がって頂けるのか、安全で誰もが楽しめるイベントにするにはどう工夫したら良いのか・・・雰囲気作りはどうするか・・・
たくさん話し合い、もちろん試食もしました(笑)
屋台は『焼きそば』『タコヤキ』『綿あめ』『ジュース』『かき氷』
ゲームは『カラオケ』『輪投げ』『射的』。そして ゆったりと花火鑑賞のできるプロジェクションマッピング風ブースをご用意しました(^^♪

夏祭り

会場の雰囲気作りに欠かせない飾りは、7月頃より患者様と一緒に作成☆
患者様手作りの提灯や看板やポスター、映える提灯ライト、パッと目を引くのぼりや紅白幕・・・・
『可愛く賑やかな屋台』をテーマに心を込めて飾り付けしました(^^♪
そしてBGMには祭囃子を・・・♪

夏祭り
夏祭り
夏祭り

雰囲気作りに欠かせないスタッフの衣装も、今年はお祭りっぽいTシャツでお揃いに♪
カラフルで色々なイラストのTシャツでモチベーションもUP↑☆
プライベートで出掛けた際に見かけたタコのぬいぐるみ、「お祭りのたこ焼きの所に置いたら絶対可愛い!」
必死でUFOキャッチャーと戦いました・・・(笑)

夏祭り

ホール全体が、お祭りの雰囲気と屋台のソースの香りで満たされ、患者様の食べる意欲も大幅にUP!
コロナ禍ということもあり、一方向を向いての黙食ではありましたが、出来立ての美味しい食材を美味しそうにペロリと完食されていました☆
嚥下機能の低下がある患者様には、綿あめやかき氷を用意していたのですが、ソースの良い匂いがしてくると自分も食べたい!と思うのが関西人の本能です。そんな中、普段ゼリー食を召し上がっている患者様が看護師の見守りのもと、たこ焼きをゆっくりと少しずつ食べられる姿も・・・。

夏祭り
夏祭り

お祭りが始まると慌ただしくなる為、事前にどの患者様が何を召し上がるかをリサーチし、トロミ付きのお茶などは先に準備し、手袋やお箸スプーンなどのよく使うものは飲食スペースの近くにもセッティングしました。
患者様がゆっくりと落ち着いて楽しむことができる様に・・・
少しでも現場の慌ただしさを無くし安全に実行するために、『事前準備』『動線確保』にこだわりました。

一方、模擬店の方では・・

夏祭り

見てください。この看護部長と師長のたこ焼き・焼きそばの屋台・・・!
ハマりすぎていてプロが来ているのかと思わず二度見しちゃいます(笑)

綿あめ&かき氷スペースは見ているだけで心ときめくような可愛いさを・・・♡
素材も小物も飾りもこだわりました。

夏祭り
夏祭り

詰所の小窓に、患者様手作りの水色ストライプの日よけを飾れば、おしゃれなテントの出来上がり♪
事務部の女性陣が、慣れないかき氷機をフル活動させ笑顔で手渡し☆

夏祭り

カラフルな綿あめは、華やか&美味しそうで楽しい気持ちになります♪患者様にはどれが良いか希望を聞きながら提供しました。かき氷はイチゴ、綿あめは黄色が人気だった印象です(^^)
綿あめを作る際に飛び散らないよう透明の囲いも、DIYが得意な職員が作りました。機能性だけでなく、スズランテープを巻きポップで可愛く仕上げました☆

その場で作りながら提供するだけでは間に合わないので、午前中のうちからストックを作ることに。しかし、意外と綺麗に丸めることが難しい・・・!
事務長は大苦戦しておりましたが(笑)、当院の管理栄養士はスイーツ男子!!すぐにコツを掴み可愛い綿あめを量産していました♪

夏祭り
夏祭り

ストックの綿あめは、せっかくなので可愛く飾り付けしました☆
今の時代、『映え』は大事です(^^)v

夏祭り

可能な患者様には、スタッフが付き添いながらご自身で屋台に並び食べ物を受け取って頂きました。
かき氷やジュースの種類も選んでいただけます☆

夏祭り
夏祭り

もちろんゲーム・カラオケ・花火鑑賞ブースも、ホールに負けず劣らずの賑わいをみせていました☆普段のOTでしているゲームも雰囲気の力でいつもと違って見えます。
コロナが流行して以降、OT活動では中止していたカラオケは皆さんとても喜ばれていました(^^♪電気を消しミラーボールが歌を彩り、飛び入りでスタッフが歌うと大盛り上がり!!!
歌っている人を見て今まで聞くだけだった患者様が「僕も」「私も」とカラオケを希望されていました。歌という『作業』そして『集団の力』を実感できる場面でした。

夏祭り
夏祭り

神戸学院大学の実習生と、さらに一部の患者様にも進行スタッフとして参加していただきました。お祭りハッピに身を包みゲームやカラオケ、屋台で大活躍でした☆
この写真は、ゲームの進行を患者様主体で行っている所です^^
銃に弾を詰めたり、廊下へ出て“呼び込み”をしたり・・・。
それぞれの場所で主体性をもって動かれたこと、いつも以上に他者と関わることが出来きたこと。新しい経験を通して感じる事も多かった様です。
色々な所が賑わう中、一番隅っこにある花火鑑賞ブースが心落ち着かせる場所となりました。
高画質&高音質のプロジェクターで花火映像を流しました。

夏祭り
夏祭り

大画面で迫力のある花火をぼんやりと見つめる患者様。賑やかな場所が苦手な患者様にとっては静かに“夏”を感じることのできる時間となりました。
目をキラキラさせて花火を見上げていたあの夏の日に、返っていただくことはできたでしょうか・・・
メイン会場の裏でも、たくさんの患者様に楽しんでいただこうと病棟スタッフ、PSWが奮闘しておりました!
お忙しい中、医局の先生方も参加してくれました。患者様と一緒に屋台のたこ焼き・かき氷などをパクパクと・・・(^^♪

夏祭り

皆が『患者様に病院の中でも夏祭りの雰囲気を味わい、楽しんでいただきたい』この目的の為に知恵を出し合い、患者様の主体性を尊重しながら、協力して笑顔あふれるお祭りになりました。
できるだけ、できることをしていただく事、できるだけ、御自身の意思で選択していただく事は大切で・・・そのことは、楽しみや生きがいに繋がっていくと私は思います。(^^)
患者様の出来ないことにだけそっと手を差し伸べる、患者様を優しく見守ることが出来る。そんなケアを目指していきたいですね。

「たこ焼き美味しかったわぁ~」「久しぶりに歌えてスッキリした!」「花火綺麗やったねぇ~」患者様からたくさんの嬉しい言葉を頂きました。
雰囲気が楽しかったからかゲームや飲食を済ませた後でも、中々病棟に戻りたがらない患者様も(^^♪
そういった姿を目にすると、準備も進行も大変だけれど開催して良かったなと心から思います。

初めての模擬店スタイルでしたが、経験を得て各部署や患者様からの振り返りの反省意見も沢山頂きました。
その中でも患者様からは、
『次は、“もぐらたたき” “おじゃみの的当て” 等をしたら運動にもなっていいんじゃないか』
『6月くらいから準備を始めて、自分たちも会場づくりから一緒にやりたい』
『司会では皆の歌いたい曲を引き出すのが難しかった』
『輪投げの台が高かった』
『予備でもう一人動いてくれる人がいたら良かった』
たくさんのご意見をいただきました。皆さん反省点はもちろんですが、次へ向けての思いが強く、とても嬉しく思いました(^^♪

夏祭り

今後の課題も把握できたので来年はもっと素敵なお祭りになりそうな予感がします☆

作業療法士 河南