大池病院たより

2013年5月1日

栄養課の取り組み

管理栄養士の荒木と申します。このコラムでは、栄養課の取り組みをご紹介していきたいと思います。

栄養課の仕事は、大きく分けて栄養管理と食事管理があります。
栄養管理では、患者さんに健康な毎日を送って頂けるように、身体状況のチェックをしています。体重の変動、血液データの数値、召し上がった食事量などのデータをもとに、栄養計画を立て、定期的に見直しをします。
食事管理では、患者さんに喜んで頂けるような食事を提供できるように努めています。まず、事前に献立を見て、必要な栄養素がちゃんと満たされているか確認します。そして、実際に提供された食事の盛り付け、味付け、硬さ、温度等を確認します。また、患者さんから食べたい料理のリクエストを頂くので、それが提供できるように検討します。

今年の3月から、作業療法で調理が始まりました。作業療法士の秋月さんと一緒に、私も参加させて頂くことになりました。
記念すべき第1回目のメニューは、『レンジで蒸しパン』です。ホットケーキミックスと豆乳を紙コップの中で混ぜて、そのまま40秒間レンジにかけるだけで、あっという間に蒸しパンが出来上がります。
レンジを使ったことがないという患者さんが多く、最初は緊張気味でしたが、時間が経つにつれて手際も良くなり、自分でレンジを操作できるようになった方もいらっしゃいました。レンジにかけている際に、ほんの40秒で生地が徐々に膨らんでいく様子を、患者さんが喜んでご覧になっていたのが印象的でした。
「1回目はあまり上手くできなかったけれど、2回目は上手に膨らんで嬉しかった。」とか「今後もぜひ参加したい。」というような、前向きな意見をたくさん頂きました。中には「トッピングにチョコレートをかけたら、もっとおいしくなると思う。」とか「甘さが少し足りなかったので、何かで甘みを足したらいいと思う。」という風に、積極的にアドバイスをして下さった方もいらっしゃいました。
今回の調理で特に嬉しかったことは、患者さん全員が笑顔で楽しそうに調理されている姿が見れたことでした。今後も、患者さんに進んで参加して頂けるように、楽しく調理できる内容を考えていきたいです。