大池病院たより

2014年9月22日

食欲の秋

澄み渡った晴天が清々しく、朝晩が涼しくなり、徐々に秋らしくなっていくのを感じる今日この頃です。

秋と言えば、「読書の秋」や「スポーツの秋」など趣味を楽しむ方も多いと思いますが、私は何と言っても「食欲の秋」です。秋は様々な食べ物が旬を迎えるので、食べ物が一層美味しい季節です。家族で食卓を囲むと、美味しさもひとしおです。

しかし、家族というのは老若男女の集まりなので、全員が同じ条件の物を食べられる訳ではありません。よく聞くのは、おじいちゃんやおばあちゃんは食べ物を飲み込むことや噛むことが難しいので、家族全員で同じ料理を食べられないのが残念だし、別メニューを作るのも手間がかかるという悩みです。このような場合、食材に少し手を加えるだけで格段に食べやすくなります。
ステーキや焼肉は肉が硬くて噛み切れなくても、ハンバーグだと挽き肉を使用しているので噛み切りやすくなります。牛や豚の挽き肉が脂っこい時は、鶏挽き肉を使用するとあっさりとした口当たりになります。さらに豆腐を入れると、軟らかくヘルシーな豆腐ハンバーグになります。豆腐は当院の調理実習でも度々登場しており、料理を軟らかく仕上げるのに大活躍しています。
野菜スープは具材がゴロゴロ入っていて食べにくくても、ミキサーにかけてポタージュにすると程良いトロミがついて食べやすくなります。ミキサーにかけると野菜のかさが減るので、たっぷりと野菜を食べることができるのが魅力です。
生野菜はスライスされているだけだと噛みにくいので、千切りにして塩もみすると野菜が軟らかくなります。こうすることで、野菜のシャキシャキとした食感を残しつつも、食べやすい軟らかさになります。

このように一工夫するだけで、家族全員が同じメニューの食卓を囲むことができます。家族皆で美味しい秋の味覚を楽しみましょう。