大池病院たより

2013年11月11日

クリスマスが近づいてきました

作業療法の前回のコラムは、夏祭に向けて提灯を作っているという記事を書きましたが、患者さんも頑張って作ってくださり、素敵な提灯がたくさん出来ました。夏祭当日には、ホールの天井につるし、夏祭らしいにぎやかな雰囲気にすることが出来たように思います。
そして季節が過ぎるのは早いもので、現在はクリスマスの飾りの準備に取り掛かっています。

夏祭のように皆で同じものを作るのも良いのですが、クリスマスは様々な種類の飾りがありますので、今回は数種類作りたいと思っています。
飾りつけに限らずですが、創作活動では、作品の大きさや使う道具、材料、工程数、スタッフがどの程度手助けするか…など、様々な要素が組み合わさって、その難易度が変わります。ですので、数種類用意することには、患者さんの病気の状態や、手先の器用さなど、その時の状況に合わせた対応がしやすくなるというメリットがあります。

今回は、画用紙の型抜きかざりを例に、どのように難易度を決め、行っているかの紹介をしたいと思います。
用意する材料は、厚紙、画用紙、折りがみ、シール、色鉛筆などで、簡単に手に入れられる材料ばかりです。
作り方ですが、まずは形を考え、スタッフの方で型紙を用意しておきます。
患者さんには画用紙に型取りするところから行ってもらいます。型紙の外側をなぞるようにして型取りをしたのち、ハサミで切り抜いて、いくつかの部品をノリで貼り合わせて、完成となります。
型は三種類で、ツリー、トナカイ、サンタと部品が増えることで難しさが増します。ツリーは、切り抜いた後にシールを付ければ完成するようにしましたので、難しいのは苦手という人も取り組むことが出来るかと思います。また、実施しているときには、患者さんの様子を見ながら必要に応じて助言し、完成できるように援助します。
同じ形のものがたくさんできる事になりますので、どのように配置するかを考えるのも、楽しみの一つです。患者さんが作ったものを飾りつけているとき、少し誇らしそうな表情になるのをみると、私も嬉しく思います。